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こちらカッテに応援団
ニナチエになっちのお薦め本


第8回 2003.11/08

お久しぶりです!ニナチエです。
今回は、ポップなのにどこかレトロなどいかやさんの絵本特集です。

どい かや 特集


もともと彼女の絵が大好きだったのですが、
今年8月、初めて原画展を見てきたことも特集を組みたいと思う大きなきっかけになりました。

吉祥寺の絵本店「トムズボックス」でのどいかや展。
タイトルは「うさぎのルーピースー」。

案内のDMには、眼をつむって横たわるうさぎの絵。
「朝おきると/机の下で/うさぎが死んでいました。」

温かいストーリーの絵本を描き続けてきた彼女ですが、
この原画展の物語には「死」を見つめる静かな悲しみがありました。
彼女の作風は、今後ますます深みを増すのかもしれません。

<プロフィール>
1969年東京都出身。東京造形大学デザイン科卒。
絵本作家のワークショップ「あとさき塾」出身。
『チップとチョコのおでかけ』で26歳の時にデビュー。
現在は千葉県内の自然豊かな土地に移り住み、
仕事以外は散歩や庭いじりでリフレッシュする毎日を送っているとのこと。

『チップとチョコのおつかい』(文溪堂)1999


シリーズ第2弾。
こいぬのきょうだい、チップとチョコ。
チップは黒耳のお兄さん、チョコは白耳の妹。
おかあさんに頼まれて、
2人はおつかいに出かけますが・・・。

この兄妹、仲良しなんだけどすぐケンカしてる。
どこの家も一緒なんだなあ。
失敗して一緒に泣きべそかいちゃうのもカワイイ。

背景の白がとても潔くて、清潔な感じ。
色鉛筆で丁寧に描き込まれたお店や畑が
より引き立って見えます。

表紙裏には、物語に登場する
美味しそうな料理のレシピが2つも載っています。
こういうお得感にひかれてしまうんだ★

<同シリーズ>
 『チップとチョコのおでかけ』1996
 『チップとチョコのおるすばん』2002

パンちゃんはパンダの男の子。
でんぐりがえしが得意で、
今日もでんぐる でんぐる 進みます。

リズミカルな言葉づかい、
くり返しのストーリー展開も楽しくて、
読み聞かせにぴったり。
子ども達と一緒に声を出して読んでみたい。
「でんぐる でんぐる でんぐる どん!」

黒と白だけ(表紙のみ赤・黒・白)の色づかいが渋くて、
子ども向けで終わらない絵本だと思います。

パンダというと竹やぶから顔を出すような、
中国的なイメージを持っていました。
でもパンちゃんは、森の中にごく普通に?住んでいます。
ちょっと不思議。
それで無国籍な感じがするのかも?

パンダが主人公の絵本ってあまり聞かないけれど、
BL出版から出している他2冊の絵本も
ちょっと珍しい動物が主人公。
次回作は何の動物のお話なのか・・・楽しみです!

『パンちゃんのおさんぽ』
(BL出版)1998


<BL出版の他のどいかや絵本>
 『いたずらコヨーテキュウ』1999 
 『やまねのネンネ』2002

『こねこのポカリナ』(偕成社)2000 


どいかやさんと言ったら、やっぱり猫絵本!
色鉛筆で丁寧に描かれた絵は、本当にあったかい。
ポカリナと一緒にぽかぽかな気分になれます。
子猫のくにゃくにゃした柔らかさがよく描けていて、
本当に猫が好きな人なんだなあって思います。
そうそう、たくさんの猫が日向ぼっこしているページには、
『みけねこキャラコ』の主人公、
キャラコも気持ち良さそうに寝てますよ〜!!

<猫を主人公にした他の絵本>
 『みけねこキャラコ』(偕成社)1998
 『ニーナのなーに?なーに?』(偕成社)2001
 『ねこのかあさんのあさごはん』(小学館)2003

花が大好きな優しい女の子、トラリーヌのお話。
トラリーヌはトラなのか、トラ猫なのか??
いつかどいかやさんに聞いてみたい。

背景も動物も花も、全てフェルト生地。
新しいどいかやさんの作風になりました。
カラフルなのにホッとする感じ。
女の子がマネして手作りしたくなるような絵本?

シリーズ1作目よりも、この2作目の方が
トラリーヌの顔が可愛くなった気がします。
頭がちょっと大きくなったからかなあ。

<同シリーズ>
 『おはなのすきなトラリーヌ』2001

『トラリーヌとあおむしさん』
(偕成社)2002


『チリとチリリ』(アリス館)2003

どいかやさんには珍しい(オリジナルでは初めての)
人間の男の子と女の子を主人公にした絵本です。
早起きをしたチリとチリリは、自転車で出かけることに。

途中で立ち寄る森の喫茶店、
森のサンドイッチ屋さんのメニューは
どれも美味しそうで、かわいらしいものばかり。

色鉛筆でのタッチの丁寧さは相変わらずですが、
強い色、暗い色が使われたこの絵本は
レトロで温かい作風に、
ロマンチックさが加わったように感じます。
表紙の粗い紙質も、絵本の雰囲気にマッチしています。

チリとチリリ、この2人はどんな関係なのでしょう?
兄妹(双子かな)?友達?それとも恋人同士??
2人の髪型がレイモン・ペイネの描くカップルに似ているからか、
やっぱり恋人かなあ、なんて私は思ってしまいます。

 他の人の文章に絵を描いた作品もいろいろありますが,今回は文・絵ともにどいかやさんのオリジナル作品に限定して特集しました.

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第6回 2000.10/14

第8回 2003.11/08
どい かや 特集


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第7回 2001.06/20

宮西 達也 特集
第7回 2001.06/20.


今回は、人気絵本作家・宮西達也さんの特集です。
作品を国語教科書やTV(ポンキッキーズなど)に採り上げられたり、
また、たくさんの絵本賞を受賞されたりと、大活躍中の宮西さん。
そんな中、全国各地で講演し、
心温まるお話を聞かせて下さったりもしています。

今年の冬、足利での講演会を聞きにいって、
少しご本人とお話する機会に恵まれました。
作風から、もっとドタバタした、
にぎやかな感じのおっちゃんを想像していたのですが、
実際は、色白で、とびきり優しい目をした、物静かな感じの方でした。
話しぶりも、ちょっと神父さんみたいだったなあ。

その後改めて絵本を見直すと、
確かに、コミカルな中にも優しさあふれる作品ばかり。
本人の人柄も含めて、ますますファンになってしまいました。
オススメです!!

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第6回 2000.10/14

第6回 2000.10/14
川端 誠 特集


もうすぐ絵本作家の川端誠さんが足利図書館にやってくるぞー!!
まだ読んでいない人は、ぜひチェック入れてみて!

1952年、新潟県上越市生まれ。
処女作『鳥の島』で第5回絵本にっぽん賞を受賞。
以後多数の著作を発表。
作品によって異なる表現技法を用い、多様な世界を展開しています。
挿絵や翻訳も手がけていますし、絵本作家ならではの絵本解説
(『絵本を楽しく読見ましょう』リブロポート など)も好評です。

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第5回 2000.05/28

第5回 2000.05/28
『2000 出会いの本50冊』からオススメ!!


毎年「子どもと本の出会いの会」が,
春に「出会いの本50冊」というものを発表しているのですが,
今回はその中から、個人的に気になった本を4冊!ご紹介します.

今年は「こども読書年」
ぜひ児童書や絵本にも目を向けてみて下さいね.

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第4回 1999.10/08

第4回 1999.10/08
今回は人気作家、北村薫さんの作品をオススメ!


デビュー当初は覆面作家で通していた北村薫さん,
名前から「
」と思い,
読んでみてますます「
??」と思ったものです.
・・・あ,もちろん,性別の話.あと,年齢も.

既に元国語教師の男性だったということは明かされていますが,
知ってなお女性らしさを感じてしまう,
そんな繊細な文章の書き手だと思います.
余談ですが,
社会派小説家の高村薫さんは女性であり,
読者がよくこの2人の性を混同してしまうというのは有名な話.

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第3回 1999.06/08

第3回 1999.06/08

今回は大好きなたむらしげるさんの作品から
4点をご紹介します!


絵本作家,イラストレーター
そして最近では
Mac絵筆の代わりにして
映像作家としての活躍もめざましい
たむらしげるさん

皆さんも
テレビのCMや,雑誌の表紙,ポスター,カレンダーなどなど
きっと日常の中で何気なく彼の作品を目にしているはず

新しいのになぜかなつかしい
クールなのにどこかほのぼのしているたむらワールド
もっともっと多くの人にその魅力を知ってほしいと思います

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第2回 1999.04/08

第2回 1999.04/08

宮澤賢治特集!


ハマる人はハマりまくるけれど、
そうでない人はなかなか入れない賢治ワールド。

でも、

カタイ評論や全集以外にも
読みやすい本はたくさんあるんですよ。
 これを機に、
ぜひぜひ読んでみて下さい。

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