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第6回 2000.10/14. 川端 誠 特集
もうすぐ絵本作家の川端誠さんが足利図書館にやってくるぞー!! 1952年、新潟県上越市生まれ。 |
なた一丁を腰に下げ、気の向くままに旅を続ける主人公、その名も風来坊。酒は飲むし、ガタイはいいしで、およそお坊さんらしくないけれど、 得意の木彫りで幾つもの困難を乗り切る筋立てが鮮やかです。 私が特に好きなのは『風来坊の子守唄がきこえる』(1991)。 「風(ふう)」と名付けた子の無邪気さ。一匹狼で険しい表情ばかりだった風来坊も、この子の前では笑みを浮かべるのです。「風」も風来坊を慕って素直にすくすくと成長します。 中盤、満天の星の下で野宿をする2人。子守唄をきかせる風来坊と、眠そうな「風」。でもページをめくると、先に眠りについているのは風来坊の方。「風」は彼の体にそっとむしろをかけ直してあげている。 字のないこの見開きの、なんという静けさ、優しさ!! リズミカルな文章は『開き読み』にも向いていて、また1人でじっくり眺めても心に残る絵本。 大人も子供も、読んだ人はきっとみんな風来坊が好きになると思います! |
「風来坊シリーズ」(BL出版)
リズミカルな文章は ※他シリーズ |
シリーズ最新作の『十二支のお節料理』(1999)をご紹介! 版画に着彩したこれらのシリーズ(他、「お化けシリーズ」も同じ技法)は、 十二支の動物達は年末、年神さまに頼まれて、お節料理をせっせと作ります。 まずネズミは、家のそうじと正月飾り作りをわらわらとこなし、次に畑に詳しいウシが、のっそり野菜や米を選んでくる。・・・そんな風にして、動物達によって料理がだんだんと出来上がり、最後のイノシシが生ゴミと火の始末をして、全て終了! 更けゆく雪の大晦日。 この先は字のないページが続きます。元日の早朝の家の外観。屋根に積もった雪は、朝日に照らされ眩しいほどの白さ。 きれいに貼り替えた障子とお正月飾りも、清らかです。(1ページ目の、手入れ前の外観と比べると違いは明らか!)またページをめくると、今度は室内のお正月飾り。そしてお座敷に準備されたお節料理。 最初にやってきたのは、やっぱりネズミたちでした。次のページで全員揃い踏み!晴れ着を着たつがいの十二支達が見開きいっぱいに並びます。 おめでたい気分になれる1冊! |
「十二支シリーズ」(BL出版)
色鮮やかでおめでたい気分になれる1冊! |
![]() ※他シリーズ |
落語絵本シリーズ(クレヨンハウス)
やっぱり一番好きなのは『じゅげむ』(1998)かな? 大人には当然よく知られたストーリーですが、今の子ども達はどれだけ知っているのでしょうか? 落語という古典芸能の入門としても、大変有効な絵本だと思います。 背景がシンプルな分、登場人物達がはっきり浮かび上がってきます。話は当然簡略化しているんだけど、キレの良さをきちんと残していて、「落ち」ではしっかり笑えます。テンポの良さなど、本当の落語を聞いているのと印象が変わらないのは、さりげないようで計算しつくされた構成の工夫にあるように思います。 |
「ものがたり」三部作
※他シリーズ |
絵本デビュー作『鳥の島』(1992)をご紹介。以前はリブロポートから出ていて、その後BL出版より復刊しました。 紙粘土半立体画面にアクリル絵の具を着彩したという質感あふれる作品です。 平和な群れの生活を捨てて、海へと飛び立つ一羽の鳥。大空に憧れてまっすぐ飛び続けていきますが・・・。 頁の中央に文章に沿った絵がありますが、その枠に当たる部分のデザインもよく眺めてみて!たくさんの鳥達が見えてきますよ。 読んでいて怖さも感じます。他三部作も同様ですが・・・。 |
サボテンシリーズ(BL出版)
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1作目は『おどるサボテン』(1992)! 秋の大温室が舞台。夏の夜に一晩だけ花を咲かせるサボテンの 天真爛漫なマルティがとにかくカワイイ!!浮き浮きしながら読みました。 リズム感のある文章は、これまた『開き読み』向き!! ※他シリーズ |
文化講演会のご案内 |
『絵本を楽しく読見(よみ)ましょう』
〜川端誠さんを迎えて〜
日時:2000年11月11日(土)午後2時〜4時(受付は1時30分〜)
場所:栃木県立足利図書館 視聴覚室(2階)
対象:小学生〜成人
定員:80名(先着順)
申込受付:10/11(水)から、来館または電話(0284−41−8881)で足利図書館まで。
著作等展示:10/01(日)〜11/29(水)まで足利図書館1階ホールにて。
川端さんの直筆メッセージも展示してあるぞっ!見に行こう。
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ニナチエになっちのお薦め本・バックナンバーのご案内 |
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ニナチエになっちのお薦め本 第6回 2000.10/14
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第8回 2003.11/08 もともと彼女の絵が大好きだったのですが、 吉祥寺の絵本店「トムズボックス」でのどいかや展。 案内のDMには、眼をつむって横たわるうさぎの絵。 温かいストーリーの絵本を描き続けてきた彼女ですが、 |
ニナチエになっちのお薦め本 第7回 2001.06/20
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宮西 達也 特集 今回は、人気絵本作家・宮西達也さんの特集です。 今年の冬、足利での講演会を聞きにいって、 その後改めて絵本を見直すと、 |
ニナチエになっちのお薦め本 第6回 2000.10/14
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第6回 2000.10/14 もうすぐ絵本作家の川端誠さんが足利図書館にやってくるぞー!! 1952年、新潟県上越市生まれ。 |
ニナチエになっちのお薦め本 |
第5回 2000.05/28 毎年「子どもと本の出会いの会」が, 今年は「こども読書年」 |
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第4回 1999.10/08 デビュー当初は覆面作家で通していた北村薫さん, 既に元国語教師の男性だったということは明かされていますが, |
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