父が亡くなってずいぶん経ちましたが実家を整理することになり古いアルバムを何冊か見つけました。
1.銃を持ち凛々しく立つ父
2.兵隊姿で仲間等と写真に納まる父 招集され中国で命を賭して戦い無事に帰国 が叶った父
3.はお祭りでしょうか
4.は山車の前で
5.は羽黒山での演習風景だそうです。
貧しい暮らしで上の学校へ行けなかったけれど、丁稚奉公の時には夜ごと布団の中で自分で勉強したと聞いていました。頭脳明晰で達筆、絵も上手く知識が豊富、思慮深く、先見性があった父は日本が高度成長していく中で、その行動力で次々と事業を立ち上げ商才を発揮し80代後半まで活躍し続けました。
しかし戦後両親が結婚して生まれた私は、東京で一旗揚げようと家に寄りつかず仕事で飛び回る父を憎んで さえいたのです。父の都合で田舎と東京の二重生活を余儀なくされ、5回の引っ越しを経て故郷に家を建て、 やっと落ち着いた暮らしができるようになりました。
古いアルバムを見ながら、父の若い頃をほとんど知らなかったとの後悔が募ります。悲惨な戦争中のことや、戦後は家族を養わなければならない重圧、自身の成功への渇望、さまざまな苦労があっただろう父の青春に思いを巡らせ感慨に耽りました。
父は男ばかりの5人兄弟でした。長男は戦死したと聞いていたので、6はその葬儀の写真だと思います。陸軍上等兵英霊と書かれたのぼり旗と花輪、前列僧侶の隣で写真と位牌を持っている2人は兄達です。父とすぐ下の弟は写っていませんから、まだ出兵中だったのかも知れません。その後の人生はさぞかし大変だったでしょう。英霊になった長兄も、戦後の復興で苦労と努力を積み重ね、貧乏から脱出した弟たちを見守ってくれているのではないでしょうか。