渡良瀬川の堤防に立ち上流を眺めると,裾野が長く中央部分に複数の頂を持つ山が見える.赤城山だ.最高峰は黒檜岳(くろびだけ1828m)で一番右側にある.中央あたりに丸い坊主のような頂上の地蔵岳(1674m).澄んだ空気の日には電波塔が見える.その間に大きくVの字に窪んだ場所がある.鳥居峠だ.ケーブルカーの駅舎だった建物がある.
鳥居峠に立ち東を見ると大間々,桐生,太田,そして足利,館林....関東平野が一望できる.西側を見下ろすと小さな湖(湿原)がある.ここが小尾瀬と呼ばれ,植物や昆虫愛好家,写真家やハイカーたちが愛する覚満淵(1360m)だ.
ビジターセンターからバリアフリーの幅広の木道が敷かれ水際まで歩いて数分.ここから細い2本の木道が半周,残りは昇降の少ない山道でゆっくり歩いて30分で一周できる.
高山植物はもとより,高層湿原特有の植物群が見られることで有名だ.
アカヤシオ,レンゲツツジ,レンゲショウマ,ワレモコウ,ニッコウキスゲ,オヤマリンドウ,トリカブト....新緑の頃から紅葉の季節まで花を楽しめる.
夏は気温が24,5℃.木陰で夕方まで快適に読書ができる.折りたたみ椅子を持ち込めばリゾート気分だ.
冬が面白い.木々は葉を落とし見通しがいい.雪が積もればどこでも自由に歩ける.手で雪をかき集めれば椅子もできる.防寒さえしっかりしていれば冬が一番面白い.
足利から車で90分.県道4号がお薦め.16号経由は近いのだが道が狭い.
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